ホーム 物理 放物運動計算 放物運動計算 初速度・発射角度・初期高度から、真空中における放物運動の水平到達距離・最大高度・滞空時間・着地速度を求めます。 メートル法 印刷 入力 放物運動の模式図高さ h₀ から角度 θ₀・初速 v₀ で打ち出された物体の放物軌道と、最高到達点 h_max・水平到達距離 R を示した図です。h0hmaxRθ0v0 初速度 m/s 発射の(t = 0)の速度の大きさ。発射角度と組み合わせて水平・鉛直成分に分解されます(v₀x = v₀·cosθ, v₀y = v₀·sinθ)。 発射角度 ° -90 – 90 ° 初速度ベクトルが水平面となす角度。発射点と着地点が同じ高さなら 45° で射程が最大になり、発射高度が高いほど最適角度は 45° より小さくなります。 初期高度 m 発射時点での着地面からの高さ。地面から地面の場合は 0、崖の上やテーブルの端、バスケのリリース位置などは正の値を入力します。初期高度を上げると射程と滞空時間が伸びます。 重力加速度 m/s² 飛行する天体の重力加速度。地球 9.81 m/s²、月 1.62 m/s²、火星 3.71 m/s²。上のプリセットで簡単に切り替えられます。 地球月火星 結果 水平到達距離 m 物体が着地するまでに移動した水平距離の合計です。 詳細 最大到達高度 m 物体が到達した最高地点の高さです。 滞空時間 秒 物体が空中に留まっている合計時間です。 頂点到達時間 秒 発射から最高地点に達するまでに要する時間です。 着地時の速さ km/h 物体が地面に達したときの速さです。エネルギー保存則から √(v₀² + 2gh₀) として求まります。 着地角度 ° 着地時の速度ベクトルが水平面となす角度です(下向きを正としています)。 軌道 物体の軌道 水平位置 (m)垂直位置 (m)0 m at 0 m 経過時間 秒 0 100 発射からの経過時間。スライダーをドラッグすると、t = 0 から総滞空時間までの任意の時点における位置・速度成分を確認できます。最高点を過ぎると、降下時の鉛直速度は登りと同じ値で増えていきます。 シミュレーション 共有 レポートを印刷 リセット 埋め込み この計算機を埋め込む プレビュー このコードをページに貼り付けると計算機を表示できます。 コードをコピー この計算を共有 このリンクを開くと、入力した値がそのまま表示されます。 リンクをコピー 共有する XFacebookLINE メール 最終更新: 2026-04-21 放物運動とは 放物運動とは、重力のみが作用するという仮定のもとで、空中に投げ出された物体が描く軌道のことです。1638年、ガリレオ・ガリレイが『新科学対話』のなかで、空気抵抗を無視すれば物体の軌道は質量によらず放物線になることを示し、この運動の数学的基礎を与えました。 本計算は、初速度・発射角度・重力加速度などの初期条件を入力すると、物体の 飛距離・最大高度・滞空時間、および任意の時刻における位置と速度成分を返します。物理教育、スポーツ動作の一次解析、ゲーム開発における軌道の概算など、放物運動が登場する場面で利用できます。 軌道のシミュレーションは 放物運動のシミュレーション でも見られます。 計算の仕組み 水平と垂直に分けて考える 放物運動の計算は、水平方向と垂直方向を 独立した運動として分解 するのが定石です。これがガリレオの洞察の核心でした。 水平方向には力が働かないので等速直線運動: x(t)=v0cosθ⋅tx(t) = v_0 \cos\theta \cdot t 垂直方向は重力で減速・加速する等加速度運動: y(t)=h0+v0sinθ⋅t−12gt2y(t) = h_0 + v_0 \sin\theta \cdot t - \frac{1}{2} g t^2 ここで v0v_0 は初速度、θ\theta は発射角度、gg は重力加速度、h0h_0 は初期高度です。 飛距離が最大となる角度 発射点と着地点が同じ高さの場合 (h0=0h_0 = 0)、飛距離が最大となるのは 45度 です。 R=v02sin(2θ)gR = \frac{v_0^2 \sin(2\theta)}{g} sin(2θ)\sin(2\theta) は θ=45°\theta = 45° で最大値 1 を取ります。30度と60度のように 45 度を挟んで対称な角度の組が同じ飛距離となるのも、この式の帰結です(sin(60°)=sin(120°)\sin(60°) = \sin(120°))。 発射高度が着地面より高い場合(砲台の上、肩の高さからのリリースなど)は、最適角度は 45 度より小さくなります。発射高度が高いほど、より水平に近い角度のほうが遠くまで届きます。 重力加速度の違い 本計算には地球以外の重力プリセット(月: 1.62 m/s²、火星: 3.71 m/s²)が用意されています。同じ初期条件で投げた場合、月面では地球の 約6倍 の飛距離となります。アポロ14号のアラン・シェパード飛行士が月面でゴルフボールを打った1971年の逸話は有名ですが、実測の飛距離は 数十メートル数十ヤード 程度にとどまったとされます(宇宙服を着用したスイングが制約を受けたためです)。 応用例 砲丸投げのリリース角度 砲丸投げの一流選手は、おおむね 35〜38度 の角度でリリースします。45度より低いのは、リリース時の手の高さ(約 2 m約 6.5 ft)が地面より上にあるためです。発射高度が地面より高いとき、物体はすでに余分な滞空時間を得ているため、最適角度は下がり、より多くのエネルギーを水平速度へ振り向けるほうが有利となります。 物理教育 放物運動の主要な定理(45度で飛距離最大、30度と60度で飛距離が等しい、最大高度と飛距離の比など)は、数値とグラフを連動させて確認することで、紙の計算より直感的に理解できます。地球・月・火星の軌道を比較することで、重力加速度の影響を一目で把握することも可能です。 ゲーム開発における軌道の概算 弓矢や投擲のメカニクスを試作する初期段階で、真空モデルは目安としての初速度や角度を見積もるのに有用です。「初速度をどの程度に設定すれば 100 m 先に届くか」「初速度をどの程度に設定すれば 100 ヤード先に届くか」 といった問いに、物理エンジンを実装する前段階で答えを出せます。実運用では空気抵抗・風・マグヌス効果を別途加味することになりますが、その基準値として活用できます。 真空モデルの限界 本計算は 真空中の理想モデル に基づいており、空気抵抗は考慮していません。実際の物体は空気抵抗を受け、特に高速・小型・低密度の物体ほど影響が大きく出ます。野球のボールでは、空気抵抗を含めた数値計算は真空モデルより 20〜40% 短い 飛距離を示すとされます。弾道学や競技スポーツの精密解析では、抗力と回転の効果(マグヌス効果)を含む数値解析が必要となります。 よくある質問 (FAQ)なぜ 45° で飛距離が最大になるのですか?飛距離の式が sin(2θ) を含むため、2θ = 90°、つまり θ = 45° のときに最大値を取るからです。ただしこれは発射点と着地点が同じ高さにある場合の話で、崖の上や肩からのリリースのように発射点の方が高い場合は最適角度は 45° より小さくなり、砲丸投げではおおむね 35〜38° に下がります。 異なる 2 つの発射角度で同じ飛距離になるのはなぜですか?45° を中心に対称な角度の組(30° と 60°、20° と 70° など)は同じ飛距離を生みます。低角度はフラットで素早い軌道、高角度は高く山なりの軌道と見た目はまったく違いますが、sin(2·30°) = sin(2·60°) なので水平方向の到達距離は等しくなります。 実際に投げた距離が計算結果より短くなるのはなぜですか?空気抵抗を無視した真空モデルだからです。実際の物体は速度の 2 乗にほぼ比例する抗力を受けて減速し、飛距離が縮みます。野球のボールは真空モデルより 20〜40% 短く、サッカーボールはさらに大きく落差が出ます。弾丸や矢のように密度が高く高速な物体はモデルに近い挙動を示しますが、それでも完全には一致しません。 ゴルフ、テニス、変化球の解析にも使えますか?大まかな当たりをつけるには使えますが、競技分析には不向きです。回転による揚力(マグヌス効果)が実際の球筋を大きく曲げるためです。トップスピンは飛距離を縮め、バックスピンは伸ばし、サイドスピンは横方向に曲げます。真空モデルではこれらは一切扱えないので、競技レベルの解析には回転と空気抵抗を組み込んだモデルを使ってください。 免責事項 この計算機は真空中の理想モデルに基づいており、空気抵抗・揚力・マグヌス効果・風・地球の自転は考慮していません。実際の物体はこれらの予測から(場合によっては大きく)外れます。物理の授業や直感を養うための概算には有用ですが、弾道学・競技スポーツ分析・航空宇宙工学など精度を要する用途には適していません。 次のおすすめ 放物運動:標的に当てる発射角度 目標座標 (x, y) と初速度から、命中に必要な発射角度を低角・高角の 2 解で求めます。弾道学・ゲーム AI・スポーツ分析に活用できます。 詳しく解説放物運動:射程と発射角度からの初速度 射程・発射角・初期高さから、指定距離に届かせるために必要な初速度を逆算します。滞空時間・最高到達点・着地速度・軌道チャートも算出します。 詳しく解説放物運動:最高高度と射程から初速度・発射角度を計算 目標とする最高到達点と水平射程から、必要な初速度と発射角度を逆算します。放物運動の逆問題をワンステップで解決。 詳しく解説斜面上の放物運動・軌道計算 傾いた着地面への放物運動を解く計算機。斜面に沿った飛距離・飛行時間・着弾速度を求め、最適発射角 θ = 45° + α/2 の規則を上り・下り斜面どちらでも視覚的に確認できます。 詳しく解説 200+ ツール · 10 言語対応 · 完全無料 運動学の他の計算 ニュートンの運動方程式(F=ma)の計算斜面上の放物運動・軌道計算放物運動:最高高度と射程から初速度・発射角度を計算放物運動:射程と発射角度からの初速度放物運動:標的に当てる発射角度放物運動計算 物理の他のカテゴリ 力学 トルクの計算仕事・仕事率の計算質量密度の計算万有引力の計算エネルギー 運動エネルギーの計算重力による位置エネルギーの計算比熱の計算電磁気 オームの法則の計算電力の計算波長・周波数の計算 この計算機は役に立ちましたか? 役に立った 改善が必要 改善が必要 どのような点が改善されると良いですか? フィードバックを送信 Powered by OneCalc ↗
最終更新: 2026-04-21 放物運動とは 放物運動とは、重力のみが作用するという仮定のもとで、空中に投げ出された物体が描く軌道のことです。1638年、ガリレオ・ガリレイが『新科学対話』のなかで、空気抵抗を無視すれば物体の軌道は質量によらず放物線になることを示し、この運動の数学的基礎を与えました。 本計算は、初速度・発射角度・重力加速度などの初期条件を入力すると、物体の 飛距離・最大高度・滞空時間、および任意の時刻における位置と速度成分を返します。物理教育、スポーツ動作の一次解析、ゲーム開発における軌道の概算など、放物運動が登場する場面で利用できます。 軌道のシミュレーションは 放物運動のシミュレーション でも見られます。 計算の仕組み 水平と垂直に分けて考える 放物運動の計算は、水平方向と垂直方向を 独立した運動として分解 するのが定石です。これがガリレオの洞察の核心でした。 水平方向には力が働かないので等速直線運動: x(t)=v0cosθ⋅tx(t) = v_0 \cos\theta \cdot t 垂直方向は重力で減速・加速する等加速度運動: y(t)=h0+v0sinθ⋅t−12gt2y(t) = h_0 + v_0 \sin\theta \cdot t - \frac{1}{2} g t^2 ここで v0v_0 は初速度、θ\theta は発射角度、gg は重力加速度、h0h_0 は初期高度です。 飛距離が最大となる角度 発射点と着地点が同じ高さの場合 (h0=0h_0 = 0)、飛距離が最大となるのは 45度 です。 R=v02sin(2θ)gR = \frac{v_0^2 \sin(2\theta)}{g} sin(2θ)\sin(2\theta) は θ=45°\theta = 45° で最大値 1 を取ります。30度と60度のように 45 度を挟んで対称な角度の組が同じ飛距離となるのも、この式の帰結です(sin(60°)=sin(120°)\sin(60°) = \sin(120°))。 発射高度が着地面より高い場合(砲台の上、肩の高さからのリリースなど)は、最適角度は 45 度より小さくなります。発射高度が高いほど、より水平に近い角度のほうが遠くまで届きます。 重力加速度の違い 本計算には地球以外の重力プリセット(月: 1.62 m/s²、火星: 3.71 m/s²)が用意されています。同じ初期条件で投げた場合、月面では地球の 約6倍 の飛距離となります。アポロ14号のアラン・シェパード飛行士が月面でゴルフボールを打った1971年の逸話は有名ですが、実測の飛距離は 数十メートル数十ヤード 程度にとどまったとされます(宇宙服を着用したスイングが制約を受けたためです)。 応用例 砲丸投げのリリース角度 砲丸投げの一流選手は、おおむね 35〜38度 の角度でリリースします。45度より低いのは、リリース時の手の高さ(約 2 m約 6.5 ft)が地面より上にあるためです。発射高度が地面より高いとき、物体はすでに余分な滞空時間を得ているため、最適角度は下がり、より多くのエネルギーを水平速度へ振り向けるほうが有利となります。 物理教育 放物運動の主要な定理(45度で飛距離最大、30度と60度で飛距離が等しい、最大高度と飛距離の比など)は、数値とグラフを連動させて確認することで、紙の計算より直感的に理解できます。地球・月・火星の軌道を比較することで、重力加速度の影響を一目で把握することも可能です。 ゲーム開発における軌道の概算 弓矢や投擲のメカニクスを試作する初期段階で、真空モデルは目安としての初速度や角度を見積もるのに有用です。「初速度をどの程度に設定すれば 100 m 先に届くか」「初速度をどの程度に設定すれば 100 ヤード先に届くか」 といった問いに、物理エンジンを実装する前段階で答えを出せます。実運用では空気抵抗・風・マグヌス効果を別途加味することになりますが、その基準値として活用できます。 真空モデルの限界 本計算は 真空中の理想モデル に基づいており、空気抵抗は考慮していません。実際の物体は空気抵抗を受け、特に高速・小型・低密度の物体ほど影響が大きく出ます。野球のボールでは、空気抵抗を含めた数値計算は真空モデルより 20〜40% 短い 飛距離を示すとされます。弾道学や競技スポーツの精密解析では、抗力と回転の効果(マグヌス効果)を含む数値解析が必要となります。 よくある質問 (FAQ)なぜ 45° で飛距離が最大になるのですか?飛距離の式が sin(2θ) を含むため、2θ = 90°、つまり θ = 45° のときに最大値を取るからです。ただしこれは発射点と着地点が同じ高さにある場合の話で、崖の上や肩からのリリースのように発射点の方が高い場合は最適角度は 45° より小さくなり、砲丸投げではおおむね 35〜38° に下がります。 異なる 2 つの発射角度で同じ飛距離になるのはなぜですか?45° を中心に対称な角度の組(30° と 60°、20° と 70° など)は同じ飛距離を生みます。低角度はフラットで素早い軌道、高角度は高く山なりの軌道と見た目はまったく違いますが、sin(2·30°) = sin(2·60°) なので水平方向の到達距離は等しくなります。 実際に投げた距離が計算結果より短くなるのはなぜですか?空気抵抗を無視した真空モデルだからです。実際の物体は速度の 2 乗にほぼ比例する抗力を受けて減速し、飛距離が縮みます。野球のボールは真空モデルより 20〜40% 短く、サッカーボールはさらに大きく落差が出ます。弾丸や矢のように密度が高く高速な物体はモデルに近い挙動を示しますが、それでも完全には一致しません。 ゴルフ、テニス、変化球の解析にも使えますか?大まかな当たりをつけるには使えますが、競技分析には不向きです。回転による揚力(マグヌス効果)が実際の球筋を大きく曲げるためです。トップスピンは飛距離を縮め、バックスピンは伸ばし、サイドスピンは横方向に曲げます。真空モデルではこれらは一切扱えないので、競技レベルの解析には回転と空気抵抗を組み込んだモデルを使ってください。 免責事項 この計算機は真空中の理想モデルに基づいており、空気抵抗・揚力・マグヌス効果・風・地球の自転は考慮していません。実際の物体はこれらの予測から(場合によっては大きく)外れます。物理の授業や直感を養うための概算には有用ですが、弾道学・競技スポーツ分析・航空宇宙工学など精度を要する用途には適していません。