ホーム コンピュータ アムダールの法則の計算 作成日: 2026年7月20日 21:33 アムダールの法則の計算 入力 並列化可能な割合95 %プロセッサ数16 コンピュータ アムダールの法則の計算 アムダールの法則を用いて、並列化可能な処理の割合とプロセッサ数から、並列化によるプログラムの最大高速化率を見積もる。 入力 ワークロード 並列化可能な割合 % 0 – 100 % 全体の実行時間のうち、複数のプロセッサに分割して処理できる割合。残りの部分は逐次的に実行され、高速化できない。 50%75%90%95%99% プロセッサ数 利用可能な並列処理ユニット(コア、スレッド、ノード)の数。 結果 値を入力すると計算結果が表示されます。 高速化率 高速化率 処理の 95 % が並列化可能なとき、16 個のプロセッサでプログラム全体が何倍速くなるか。 理論上の最大値 プロセッサ数を無限に増やしたときの高速化率の上限。並列化可能な割合 95 % のみによって定まる。 効率 並列効率 % 高速化率を 16 個のプロセッサで割った値。追加した各プロセッサのうち、実際に有効な加速へ変換された割合を表す。 共有 レポートを印刷 リセット 埋め込み この計算機を埋め込む プレビュー このコードをページに貼り付けると計算機を表示できます。 コードをコピー この計算を共有 このリンクを開くと、入力した値がそのまま表示されます。 リンクをコピー 共有する XFacebookLINE メール 最終更新: 2026-06-29 アムダールの法則 アムダールの法則は、固定された作業の一部を複数のプロセッサで並列実行したとき、その作業がどれだけ速くなるかを予測する。これは、ソフトウェアをより多くのコアへスケールさせるときに技術者が必ず直面する問いに答える。すなわち、作業の一部しか並列化できない場合、現実的な高速化率はどれくらいで、ハードウェアの追加がどこで効かなくなるのか、という問いである。本計算では、並列化可能な作業の割合とプロセッサ数から、得られる高速化率、理論上の上限、並列効率を求める。 逐次部分というボトルネック ほとんどのプログラムは複数種類の作業が混在している。ループの独立した反復、別々の画像タイルのレンダリング、異なるレコードの処理といった部分は、同時に実行できる。一方、設定ファイルの読み込み、他のすべてが依存するデータ構造の構築、最後の集約処理といった部分は、順番に実行しなければならない。逐次部分はプロセッサを追加しても加速できないため、全体の実行時間に下限を設ける。 アムダールの法則はこれを正確に表す。pp を元の実行時間のうち並列化可能な割合、1−p1 - p を逐次部分の割合とする。NN 個のプロセッサを使うと、並列部分は元の時間の p/Np/N で終わるが、逐次部分は依然として 1−p1 - p かかる。全体の高速化率は、元の時間を新しい時間で割った値である。 S=1(1−p)+pNS = \dfrac{1}{(1 - p) + \dfrac{p}{N}} 上限 NN が大きくなると p/Np/N の項はゼロに近づくが、逐次部分の項 1−p1 - p はそのまま残る。極限をとると、プログラムが到達しうる最大の高速化率が得られる。 Smax=11−pS_{\max} = \dfrac{1}{1 - p} 並列化可能な割合が 95% のプログラムは、どれだけプロセッサを投入しても 20 倍を超えることはない。並列化可能な割合が 50% のプログラムは 2 倍が上限である。これが、単にコアを増やすのではなく、逐次部分の割合を減らすことのほうがしばしば効果の大きい最適化となる理由である。 計算例 ある処理の 95% が並列化可能で、それを 16 個のプロセッサで実行するとする。高速化率は次のとおりである。 S=1(1−0.95)+0.9516=10.05+0.059375=10.109375≈9.14\begin{aligned} S &= \dfrac{1}{(1 - 0.95) + \dfrac{0.95}{16}} \\ &= \dfrac{1}{0.05 + 0.059375} \\ &= \dfrac{1}{0.109375} \approx 9.14 \end{aligned}S=(1−0.95)+160.951=0.05+0.0593751=0.1093751≈9.14 すなわち 16 個のプロセッサで得られる高速化率は約 9.1 倍であり、理想的な 16 倍には大きく及ばない。ここでの理論上の上限は 1/0.05=20×1/0.05 = 20\times で、並列効率は 9.14/16≈57%9.14/16 \approx 57\% となる。追加した計算能力のほぼ半分が逐次部分というボトルネックに失われていることを意味する。 効率が重要な理由 並列効率 E=S/NE = S / N は、追加したプロセッサがどれだけ有効に使われているかを表す。効率が 100% に近ければほぼ線形にスケールしており、NN を増やすにつれて効率が急速に低下するなら、逐次部分が支配的でハードウェアの追加が割に合わないことを示している。アムダールの法則は強スケーリング、すなわち固定されたワークロードをより多くのプロセッサで処理する状況を記述する。ワークロード自体がハードウェアとともに大きくなる場合には、より楽観的な グスタフソンの法則の計算 が代わりに当てはまる。 並列化可能な割合は推定値として扱う。通常はプロファイリングで測定され、問題のサイズやハードウェアによってしばしば変動するため、予測される高速化率は保証ではなく、期待される挙動の目安である。 よくある質問 (FAQ)アムダールの法則とはアムダールの法則は、1967 年に Gene Amdahl が定式化したもので、処理の一部を並列化したときの、固定された作業の理論上の高速化率を与える。作業のうち割合 p を N 個のプロセッサで並列実行でき、残りの 1 − p を逐次実行しなければならない場合、全体の高速化率は S = 1 / ((1 − p) + p / N) となる。逐次部分が厳しい上限を定め、どれだけプロセッサを増やしても、プログラムは元の 1 / (1 − p) 倍より速くなることはない。 プロセッサを増やすほど効果が薄れるのはなぜかプロセッサ数が増えると並列部分の処理時間はゼロに近づくが、逐次部分は一定のまま残る。並列部分が逐次部分に比べて小さくなると、プロセッサを 1 つ追加しても全体の実行時間はほとんど変わらない。たとえば並列化可能な割合が 90% の場合、プロセッサを 1 個から 16 個に増やすと高速化率は約 6.4 倍になるが、16 個から 1,024 個に増やしても約 9.9 倍にしか達せず、上限の 10 倍にはなお届かない。 アムダールの法則とグスタフソンの法則の違いはアムダールの法則は問題のサイズを固定し、プロセッサを増やしたときにどれだけ速く処理が終わるかを問う。逐次部分が課す限界を強調する見方である。グスタフソンの法則は、利用できるプロセッサ数に応じて問題のサイズが大きくなる(時間の予算を固定し、ワークロードを拡大する)と仮定し、より好ましくスケールする高速化率を予測する。両者はいずれも正しく、強スケーリングと弱スケーリングという異なる問いに答えている。 プログラムの並列化可能な割合をどう見積もればよいか並列化可能な割合は、推測するのではなく測定して求めるのが最善である。プログラムをプロファイリングし、並行して実行できるコードと、逐次的に実行しなければならないコード(I/O の準備、依存関係の連鎖、同期処理)に、それぞれどれだけの実時間が費やされているかを調べる。 また、プロセッサ数の異なる 2 つの実測実行時間から、高速化率の式を変形して推定することもできる。並列化可能な割合は問題のサイズやハードウェアによって変わることが多いため、単一の推定値はあくまで近似として扱う。 次のおすすめ グスタフソンの法則の計算 グスタフソンの法則を用いて、問題のサイズが固定されずプロセッサ数とともに大きくなる並列ワークロードのスケール高速化率を見積もる。 詳しく解説リトルの法則の計算 リトルの法則(L = λW)を用いて、安定した待ち行列における平均同時実行数、スループット、レイテンシの関係を求める。系内の個数、到着率、平均滞在時間のいずれかを解く。 詳しく解説ビッグO記法の増加率 入力サイズ n を入力して、代表的な時間計算量クラス(O(log n) から O(n!) まで)が必要とする演算数を比較します。 詳しく解説 200+ ツール · 10 言語対応 · 完全無料 性能・待ち行列の他の計算 Apdex スコアの計算CPU実行時間 計算ツールIOPS とスループットの変換M/M/1 待ち行列の計算M/M/c 待ち行列計算ツールアムダールの法則の計算 +6 more Show less アーランC 要員数計算キャッシュヒット率と実効アクセス時間(AMAT)の計算グスタフソンの法則の計算バッテリー駆動時間の計算ツールリトルの法則の計算平均メモリアクセス時間(AMAT)の計算 コンピュータの他のカテゴリ ネットワーク 1秒あたりパケット数(pps)の計算CIDRとサブネットマスクの変換IPv4 アドレス表現の変換IPv6サブネットの計算IPアドレス範囲の計算IPスーパーネットの計算MTU から MSS の計算TCP スループットの計算サブネットの計算レイテンシバジェットの計算帯域幅遅延積(BDP)の計算セキュリティ・暗号 chmodパーミッションの計算UUID 衝突確率の計算パスワードのエントロピーハッシュ衝突確率の計算データ・エンコード 2の補数変換Base64エンコードのオーバーヘッドCRCチェックサムGit リポジトリのクローンサイズ推定IEEE 754 浮動小数点ビット表現QRコードの収容文字数Unixタイムスタンプ変換(エポック ⇄ 日時)UTF-8バイト数計算ツールオーディオファイルサイズ計算カラーコードの変換スループット (bps) 換算データ転送時間の計算テキスト → 2進数 / 16進数 / ASCII 変換ナイキストサンプリングレート計算ツールブルームフィルタ サイズ計算メガピクセル・印刷サイズ計算メモリアドレスビット計算圧縮率の計算画素密度(PPI・DPI)の計算画像ファイルサイズの計算色深度・ビット/ピクセルの計算動画ビットレートとファイルサイズ配信帯域幅の計算浮動小数点精度の計算アルゴリズム Luhn チェックディジットの計算シャノンエントロピーの計算ハミング距離の計算ビッグO記法の増加率レーベンシュタイン距離の計算信頼性・ストレージ APIレート制限の計算cron式デコーダー・次回実行時刻の計算MTBF・MTTR・稼働率 計算ツールRAID容量の計算クラウドストレージ料金の計算ハミング符号 ECCビット数計算ツール稼働率SLAの計算複合可用性の計算 この計算機は役に立ちましたか? 役に立った 改善が必要 改善が必要 どのような点が改善されると良いですか? フィードバックを送信 Powered by OneCalc ↗
最終更新: 2026-06-29 アムダールの法則 アムダールの法則は、固定された作業の一部を複数のプロセッサで並列実行したとき、その作業がどれだけ速くなるかを予測する。これは、ソフトウェアをより多くのコアへスケールさせるときに技術者が必ず直面する問いに答える。すなわち、作業の一部しか並列化できない場合、現実的な高速化率はどれくらいで、ハードウェアの追加がどこで効かなくなるのか、という問いである。本計算では、並列化可能な作業の割合とプロセッサ数から、得られる高速化率、理論上の上限、並列効率を求める。 逐次部分というボトルネック ほとんどのプログラムは複数種類の作業が混在している。ループの独立した反復、別々の画像タイルのレンダリング、異なるレコードの処理といった部分は、同時に実行できる。一方、設定ファイルの読み込み、他のすべてが依存するデータ構造の構築、最後の集約処理といった部分は、順番に実行しなければならない。逐次部分はプロセッサを追加しても加速できないため、全体の実行時間に下限を設ける。 アムダールの法則はこれを正確に表す。pp を元の実行時間のうち並列化可能な割合、1−p1 - p を逐次部分の割合とする。NN 個のプロセッサを使うと、並列部分は元の時間の p/Np/N で終わるが、逐次部分は依然として 1−p1 - p かかる。全体の高速化率は、元の時間を新しい時間で割った値である。 S=1(1−p)+pNS = \dfrac{1}{(1 - p) + \dfrac{p}{N}} 上限 NN が大きくなると p/Np/N の項はゼロに近づくが、逐次部分の項 1−p1 - p はそのまま残る。極限をとると、プログラムが到達しうる最大の高速化率が得られる。 Smax=11−pS_{\max} = \dfrac{1}{1 - p} 並列化可能な割合が 95% のプログラムは、どれだけプロセッサを投入しても 20 倍を超えることはない。並列化可能な割合が 50% のプログラムは 2 倍が上限である。これが、単にコアを増やすのではなく、逐次部分の割合を減らすことのほうがしばしば効果の大きい最適化となる理由である。 計算例 ある処理の 95% が並列化可能で、それを 16 個のプロセッサで実行するとする。高速化率は次のとおりである。 S=1(1−0.95)+0.9516=10.05+0.059375=10.109375≈9.14\begin{aligned} S &= \dfrac{1}{(1 - 0.95) + \dfrac{0.95}{16}} \\ &= \dfrac{1}{0.05 + 0.059375} \\ &= \dfrac{1}{0.109375} \approx 9.14 \end{aligned}S=(1−0.95)+160.951=0.05+0.0593751=0.1093751≈9.14 すなわち 16 個のプロセッサで得られる高速化率は約 9.1 倍であり、理想的な 16 倍には大きく及ばない。ここでの理論上の上限は 1/0.05=20×1/0.05 = 20\times で、並列効率は 9.14/16≈57%9.14/16 \approx 57\% となる。追加した計算能力のほぼ半分が逐次部分というボトルネックに失われていることを意味する。 効率が重要な理由 並列効率 E=S/NE = S / N は、追加したプロセッサがどれだけ有効に使われているかを表す。効率が 100% に近ければほぼ線形にスケールしており、NN を増やすにつれて効率が急速に低下するなら、逐次部分が支配的でハードウェアの追加が割に合わないことを示している。アムダールの法則は強スケーリング、すなわち固定されたワークロードをより多くのプロセッサで処理する状況を記述する。ワークロード自体がハードウェアとともに大きくなる場合には、より楽観的な グスタフソンの法則の計算 が代わりに当てはまる。 並列化可能な割合は推定値として扱う。通常はプロファイリングで測定され、問題のサイズやハードウェアによってしばしば変動するため、予測される高速化率は保証ではなく、期待される挙動の目安である。 よくある質問 (FAQ)アムダールの法則とはアムダールの法則は、1967 年に Gene Amdahl が定式化したもので、処理の一部を並列化したときの、固定された作業の理論上の高速化率を与える。作業のうち割合 p を N 個のプロセッサで並列実行でき、残りの 1 − p を逐次実行しなければならない場合、全体の高速化率は S = 1 / ((1 − p) + p / N) となる。逐次部分が厳しい上限を定め、どれだけプロセッサを増やしても、プログラムは元の 1 / (1 − p) 倍より速くなることはない。 プロセッサを増やすほど効果が薄れるのはなぜかプロセッサ数が増えると並列部分の処理時間はゼロに近づくが、逐次部分は一定のまま残る。並列部分が逐次部分に比べて小さくなると、プロセッサを 1 つ追加しても全体の実行時間はほとんど変わらない。たとえば並列化可能な割合が 90% の場合、プロセッサを 1 個から 16 個に増やすと高速化率は約 6.4 倍になるが、16 個から 1,024 個に増やしても約 9.9 倍にしか達せず、上限の 10 倍にはなお届かない。 アムダールの法則とグスタフソンの法則の違いはアムダールの法則は問題のサイズを固定し、プロセッサを増やしたときにどれだけ速く処理が終わるかを問う。逐次部分が課す限界を強調する見方である。グスタフソンの法則は、利用できるプロセッサ数に応じて問題のサイズが大きくなる(時間の予算を固定し、ワークロードを拡大する)と仮定し、より好ましくスケールする高速化率を予測する。両者はいずれも正しく、強スケーリングと弱スケーリングという異なる問いに答えている。 プログラムの並列化可能な割合をどう見積もればよいか並列化可能な割合は、推測するのではなく測定して求めるのが最善である。プログラムをプロファイリングし、並行して実行できるコードと、逐次的に実行しなければならないコード(I/O の準備、依存関係の連鎖、同期処理)に、それぞれどれだけの実時間が費やされているかを調べる。 また、プロセッサ数の異なる 2 つの実測実行時間から、高速化率の式を変形して推定することもできる。並列化可能な割合は問題のサイズやハードウェアによって変わることが多いため、単一の推定値はあくまで近似として扱う。