粘度単位変換
入力
| パスカル秒 | 1 Pa·s |
|---|
粘度単位変換
パスカル秒(Pa·s)、ミリパスカル秒(mPa·s)、ポアズ(P)、センチポアズ(cP)の相互変換。化学・製薬・流体力学で使われるCGS-SI換算に対応。
SI単位
CGS単位
粘度とは
粘度(絶対粘度)は、流体がせん断力に対して示す内部抵抗の大きさを表す物性値です。流体の隣接する層が互いに相対的にずれようとするとき、その変形を妨げる応力が粘度によって決まります。蜂蜜のように粘度が高い流体は変形しにくく、水のように粘度が低い流体は容易に流動します。
粘度のSI単位はパスカル秒(Pa·s)で、N·s/m²あるいはkg/(m·s)と等価です。
単位系
SI単位 — Pa·s と mPa·s
パスカル秒はSI単位系における粘度の基本単位です。ただし水溶液や軽質油など日常的な測定対象では値が小さすぎるため、ミリパスカル秒(mPa·s)が実用上よく使われます。20 °Cの水は η ≈ 1.002 mPa·s であり、この数値の扱いやすさから希薄液体の測定スケールとして広く採用されています。
CGS単位 — ポアズ (P) とセンチポアズ (cP)
ポアズ(P)はCGS単位系の粘度単位で、g/(cm·s)と定義されます。フランスの医師ジャン=ルイ・マリー・ポワズイユにちなんで命名されました。ポアズは典型的な実験値に対して大きすぎる(水は20 °Cで≈ 0.01 P)ため、その100分の1であるセンチポアズ(cP)が化学・製薬・石油産業における事実上の標準単位として定着しています。
重要な恒等式として、1 cP = 1 mPa·s(厳密に等しい)があります。これはセンチポアズとミリパスカル秒が数値上完全に一致することを意味し、cPはレガシー文献や産業規格で、mPa·sはSI準拠の現代的な報告でそれぞれ使われています。
日本の製薬業界(第十八改正日本薬局方など)や化学分野では、cPおよびmPa·sが標準的な粘度表記として広く用いられています。
換算表
| 単位 | 記号 | Pa·sとの関係 |
|---|---|---|
| パスカル秒 | Pa·s | 1 Pa·s |
| ミリパスカル秒 | mPa·s | 0.001 Pa·s |
| ポアズ | P | 0.1 Pa·s |
| センチポアズ | cP | 0.001 Pa·s |
主要な換算関係:
- 1 Pa·s = 10 P = 1000 cP = 1000 mPa·s
- 1 P = 100 cP = 0.1 Pa·s
- 1 cP = 1 mPa·s = 0.001 Pa·s
代表的な流体の粘度
| 流体 | 温度 | 粘度 |
|---|---|---|
| 空気 | 20 °C | ≈ 0.018 cP |
| 水 | 20 °C | ≈ 1.002 cP |
| 水 | 100 °C | ≈ 0.282 cP |
| 全血 | 37 °C | ≈ 3〜4 cP |
| オリーブ油 | 20 °C | ≈ 84 cP |
| 蜂蜜 | 20 °C | ≈ 2000〜10 000 cP |
| グリセロール | 20 °C | ≈ 1412 cP |
粘度と動粘度
粘度(絶対粘度)η はせん断応力に対する流体固有の抵抗であり、密度に依存しません。一方、動粘度 ν(動粘性係数)は粘度を密度 ρ で割った値として定義されます。
SI単位はm²/s、CGS単位はストークス(St、1 St = 10⁻⁴ m²/s)です。20 °Cの水では η ≈ 1.002 mPa·s、ρ ≈ 998 kg/m³ から、ν ≈ 1.004 × 10⁻⁶ m²/s(≈ 1.004 センチストークス(cSt))となります。
粘度(絶対粘度)は流体力学・配管計算・粘性測定に広く使われます。動粘度(動粘性係数)は重力駆動流や、JIS K 2283(石油製品の動粘度試験方法)をはじめとする油類品質規格で主に採用されています。
変換ツールの使い方
Pa·s、mPa·s、P、cPのいずれかのフィールドに数値を入力すると、残り3つの単位の値が自動的に更新されます。
- エンジンオイル(SAE 10W、40 °C)の粘度 η ≈ 40 cP → cPフィールドに 40 と入力すると、0.04 Pa·s および 0.4 P が得られます。
- 医薬品溶液の粘度が5.3 mPa·sと測定された場合 → mPa·sフィールドに 5.3 と入力すると、5.3 cP および 0.053 P に変換されます。
よくある質問 (FAQ)
センチポアズ(cP)をパスカル秒(Pa·s)に変換するにはどうすればよいですか?
センチポアズの値を1000で割ります。正確な関係は 1 Pa·s = 1000 cP であり、1 cP = 0.001 Pa·s です。たとえば20 °Cの水の粘度は約1.002 cPで、これは0.001002 Pa·sに相当します。また、1 mPa·s = 1 cP という恒等式が成り立つため、ミリパスカル秒とセンチポアズは数値として完全に一致します。製薬・化学の文献ではどちらの表記も広く用いられています。
水の粘度は各単位系でどのくらいですか?
20 °Cの水の粘度は約1.002 cP(= 1.002 mPa·s = 0.001002 Pa·s = 0.01002 P)です。100 °Cでは約0.282 cPまで低下します。1 cP付近は低粘度流体の実用的な基準値であり、20 °C付近の水はこの基準点として広く参照されています。
ポアズとセンチポアズの関係はどうなっていますか?
1ポアズ(P)= 100センチポアズ(cP)、かつ1ポアズ = 0.1 Pa·s です。ポアズはCGS単位系における粘度の単位で、フランスの医師ジャン=ルイ・マリー・ポワズイユにちなんで命名されています。実用的な測定では1ポアズは大きすぎる(水は20 °Cで約0.01002 P)ため、センチポアズが化学・製薬・石油産業における標準的な実験室単位として定着しています。
粘度(絶対粘度)と動粘度の違いは何ですか?
粘度(絶対粘度)η は、流体がせん断応力に抗う内部抵抗を表し、SI単位はPa·s(= kg/(m·s))です。一方、動粘度(動粘性係数)ν は粘度を流体の密度 ρ で除したもので、ν = η / ρ と定義されます。SI単位はm²/s、CGS単位はストークス(St)で、1 St = 10⁻⁴ m²/s です。20 °Cの水では η ≈ 1.002 mPa·s、ρ ≈ 998 kg/m³ から、ν ≈ 1.004 × 10⁻⁶ m²/s(≈ 1.004 cSt)となります。流体力学や配管計算では粘度(絶対粘度)が用いられる場合が多く、動粘度(動粘性係数)は重力駆動流や油類の品質規格(JIS K 2283 など)で使われます。
免責事項
表示値は桁数表示のため丸めています。換算係数はSIおよびCGS定義に基づいています。専門的な計測や品質保証には計量法認定機関の値を参照してください。