判別式の計算
2次方程式 ax²+bx+c=0 の判別式 D=b²−4ac を計算します。係数 a・b・c を入力すると、解の種類(2つの実数解・重解・2つの複素数解)を自動判定します。
入力
結果
判別式とは
判別式とは、2次方程式 ax²+bx+c=0 の解の性質を解の公式で実際に解かなくても判定できる値で、D=b²−4ac で定義されます。解が実数か複素数か、そして重解かどうかを、その符号だけで見分けるための指標です。
計算手順
判別式は次の3ステップで求められます。
- 中間の係数を2乗する:b²
- 残りの2係数の積に4を掛ける:4×a×c
- 引き算する:D=b²−4ac
平方根や分数は一切不要です。計算結果の符号だけで解の種類が確定します。
D の符号と解の種類
| 判別式 | 解の種類 | 放物線の様子 |
|---|---|---|
| D > 0 | 2つの異なる実数解 | x 軸と2点で交わる |
| D = 0 | 重解(実数) | x 軸に接する(頂点が x 軸上) |
| D < 0 | 2つの共役複素数解 | x 軸と交わらない |
D=0 のとき、放物線の頂点がちょうど x 軸上に乗り、x=−b÷(2a) が唯一の実数解(重解)となります。
計算例
例1 — D > 0(2つの異なる実数解)
方程式: x²−5x+6=0(a=1、b=−5、c=6)
手順: b²=(−5)²=25、4ac=4×1×6=24、D=25−24=1
D=1>0 なので、2つの異なる実数解を持ちます。実際に解くと x=2、x=3 となり、放物線 y=x²−5x+6 は x 軸と x=2、x=3 の2点で交わります。
例2 — D = 0(重解)
方程式: x²−6x+9=0(a=1、b=−6、c=9)
手順: b²=36、4ac=4×1×9=36、D=36−36=0
重解は x=−(−6)÷(2×1)=3。この方程式は (x−3)² と因数分解でき、放物線の頂点が x=3 でちょうど x 軸に接しています。
例3 — D < 0(複素数解)
方程式: x²+x+1=0(a=1、b=1、c=1)
手順: b²=1、4ac=4×1×1=4、D=1−4=−3
D=−3<0 なので実数解はなく、2つの共役複素数解 となります。本計算機が表示する は、複素数解の虚部の大きさ(虚数部の絶対値)です。
解の公式との関係
解の公式は次のとおりです。
の中身が判別式 D そのものです。D>0 なら が正の実数となり、± で2つの実数解が生まれます。D=0 なら で ± が消え、重解が1つ得られます。D<0 なら が虚数になり、複素数解の組が現れます。判別式は「解を求める前にどの場合に当たるかを読む」ための値です。
a=0 の場合
a=0 だと ax²+bx+c=0 は bx+c=0 という1次方程式に退化します。D=b²−4ac の値は計算できても、2次方程式の判別式としての意味を持ちません。このツールでは a=0 を入力するとエラーを表示します。1次方程式の解は x=−c÷b(b≠0)で直接求められます。
活用される場面
判別式は中学・高校の数学で頻繁に登場するほか、工学や物理で2次方程式を扱う場面でも、解が実数の範囲に存在するかどうかを事前に確かめる目的で使われます。たとえば運動の軌道がある高さに到達するか、回路の応答が振動するかどうかといった判定は、対応する2次方程式の判別式の符号に置き換えて考えられます。
よくある質問 (FAQ)
判別式はどんなときに使いますか?
判別式 D=b²−4ac は、方程式 ax²+bx+c=0 を実際に解かなくても解の性質がわかる指標です。D>0なら放物線 y=ax²+bx+c が x 軸と2点で交わり、異なる2つの実数解をもちます。D=0 なら x 軸にちょうど接し(頂点が x 軸上)、重解となります。D<0 なら x 軸と交わらないため、2つの複素数解になります。解の公式の ± の下にある平方根の中身が判別式であり、この符号が計算結果の性質を決めます。
判別式が負になるのはどういう意味ですか?
判別式 D=b²−4ac が負のとき、√D が虚数になるため実数解は存在しません。この場合の2つの解は共役複素数の形 α±βi をとり、α=−b÷(2a)、β=√|D|÷(2a) です。係数 a・b・c がすべて実数なら複素数解は必ず共役の組で現れます。幾何的には放物線が x 軸と交点を持たず、すべて x 軸の上方または下方に位置することを意味します。
判別式と解の公式にはどのような関係がありますか?
解の公式 x=(−b±√(b²−4ac))÷(2a) の平方根の中身がそのまま判別式 D です。D>0なら√D が正の実数となり、± で2つの異なる実数解が得られます。D=0 なら√D=0 となって ± が消え、x=−b÷(2a) の1つの解(重解)になります。D<0 なら√D が虚数になり、2つの共役複素数解が現れます。判別式はどのケースに該当するかを先読みできる便利な値です。
a が 0 のとき判別式は使えますか?
a=0 だと方程式は bx+c=0 という1次式に退化し、2次方程式ではなくなります。D=b²−4ac の計算自体はできますが、その値に解の判別としての意味はありません。このツールでは a=0 を入力するとエラーが表示されます。1次方程式の解は x=−c÷b(b≠0 の場合)で直接求められます。