ホーム 化学・生物 強酸・強塩基の pH 計算 作成日: 2026年7月20日 21:33 強酸・強塩基の pH 計算 入力 溶質の種類強酸濃度0.01 M1 単位あたりの H⁺・OH⁻ の数1 化学・生物 強酸・強塩基の pH 計算 モル濃度から強酸・強塩基の pH と pOH を求めます。H₂SO₄ や Ca(OH)₂ のように H⁺・OH⁻ を複数放出する多価の酸・塩基にも対応し、25 °C で完全解離するものとして計算します。 溶質の種類 強酸 強塩基 入力 濃度 M 溶かしたときの酸・塩基のモル濃度(式量濃度)です。 1 単位あたりの H⁺・OH⁻ の数 ≥ 1 強酸が放出する H⁺、または強塩基が放出する OH⁻ の、1 分子(式単位)あたりの数です。HCl や NaOH は 1、H₂SO₄ や Ca(OH)₂ は 2 です。 結果 値を入力すると計算結果が表示されます。 C = 0.01\,\text{M}n = 1 この溶液は強い酸性です。pH が低く、水素イオン濃度が高い状態です。 詳細 水素イオン濃度 [H⁺] M 得られる H⁺ のモル濃度で、10^(−pH) に等しくなります。 水酸化物イオン濃度 [OH⁻] M 得られる OH⁻ のモル濃度で、10^(−pOH) に等しくなります。 共有 レポートを印刷 リセット 埋め込み この計算機を埋め込む プレビュー このコードをページに貼り付けると計算機を表示できます。 コードをコピー この計算を共有 このリンクを開くと、入力した値がそのまま表示されます。 リンクをコピー 共有する XFacebookLINE メール 最終更新: 2026-07-13 強酸・強塩基と完全解離 強酸や強塩基は水に溶けると完全に電離します。HCl は 1 分子がすべて H⁺ と Cl⁻ になり、NaOH は 1 単位がすべて Na⁺ と OH⁻ になります。未電離のまま残る分子がないため、反応するイオンの濃度は加えた溶質の量だけで決まり、平衡定数は必要ありません。これが、弱酸で必要になる二次方程式ではなく、強酸・強塩基の pH が対数一つで求まる理由です。 計算式 強酸では、水素イオン濃度は 1 分子(式単位)あたりの電離可能なプロトン数 n とモル濃度 C の積になります。 [H+]=n CpH=−log10(n C)[\text{H}^+] = n\,C \qquad \text{pH} = -\log_{10}(n\,C)[H+]=nCpH=−log10(nC) 強塩基でも水酸化物イオンに同じ論理が当てはまり、pH は水のイオン積から求まります。 [OH−]=n CpOH=−log10(n C)pH=14−pOH[\text{OH}^-] = n\,C \qquad \text{pOH} = -\log_{10}(n\,C) \qquad \text{pH} = 14 - \text{pOH}[OH−]=nCpOH=−log10(nC)pH=14−pOH 記号意味単位C酸・塩基の濃度mol/L (M)n1 単位あたりの H⁺・OH⁻ の数無次元pH酸性度の指標無次元pOH塩基性度の指標無次元 pH + pOH = 14 の関係は、水のイオン積が Kw = [H⁺][OH⁻] = 1 × 10⁻¹⁴ となる 25 °C で成り立ちます。 多価の酸・塩基における係数 n 係数 n は、反応イオンを複数放出する溶質を扱うためのものです。硫酸 H₂SO₄ は二価で 1 分子あたり H⁺ を 2 個放出するため、0.005 M の溶液は水素イオンとしては 0.01 M として働きます。水酸化カルシウム Ca(OH)₂ や水酸化バリウム Ba(OH)₂ は 1 単位あたり OH⁻ を 2 個放出します。HCl や HNO₃ のような一価の酸、NaOH や KOH のような一価の塩基では n = 1 です。 溶質種類n0.01 M のときHCl強酸1pH 2.00H₂SO₄強酸2pH 1.70NaOH強塩基1pH 12.00Ca(OH)₂強塩基2pH 12.30 硫酸は第二段階の電離だけは厳密には完全ではないため、二価として扱うのは高濃度では良い近似ですが厳密ではありません。 計算例 0.005 M の硫酸の pH はいくつでしょうか。 [H+]=n C=2×0.005=0.01 M[\text{H}^+] = n\,C = 2 \times 0.005 = 0.01\ \text{M}[H+]=nC=2×0.005=0.01 M pH=−log10(0.01)=2.00\text{pH} = -\log_{10}(0.01) = 2.00pH=−log10(0.01)=2.00 続いて pOH = 14 − 2.00 = 12.00、水酸化物イオン濃度は [OH⁻] = 10⁻¹² M です。pH が 7 を大きく下回るので、この溶液は強い酸性です。 強いか、弱いか 強酸はごく少数で、HCl・HBr・HI・HNO₃・HClO₃・HClO₄・H₂SO₄ に限られます。強塩基は 1 族の水酸化物(LiOH・NaOH・KOH・RbOH・CsOH)と、重い 2 族の水酸化物(Ca(OH)₂・Sr(OH)₂・Ba(OH)₂)です。それ以外の酢酸・クエン酸・アンモニアなどはすべて弱酸・弱塩基で、一部しか電離しません。弱酸では実際の [H⁺] は n·C よりずっと小さく、酸解離定数 Ka から求める必要があります。弱酸にこの計算機を使うと酸性度を大きく過大評価してしまいます。 希薄域の限界 単純な式は、溶質がほぼすべての H⁺・OH⁻ を供給し、水自身の寄与を無視できることを前提としています。通常の実験濃度では問題ありません。しかし 10⁻⁶ M 付近以下になると水の自己解離が無視できなくなり、強酸をどれだけ薄めても pH が 7 を超えることはありません。厳密には [H⁺] = C + Kw/[H⁺] を電荷収支と連立して解きます。非常に希薄な溶液では、実際の pH は −log₁₀(n·C) の値よりも中性に近づきます。 よくある質問 (FAQ)強酸の pH はどう計算しますか?強酸は水中で完全に解離するため、水素イオン濃度は放出する H⁺ の数と濃度の積になります([H⁺] = n·C)。pH はその常用対数の符号を反転した値で、pH = −log₁₀(n·C) です。たとえば 0.01 M の HCl(n = 1)なら pH = −log₁₀(0.01) = 2 です。代表的な強酸は HCl・HBr・HI・HNO₃・HClO₃・HClO₄・H₂SO₄ の 7 種です。 強塩基の pH はどう求めますか?強塩基ではまず水酸化物イオン濃度から pOH = −log₁₀(n·C) を求め、25 °C で pH = 14 − pOH に換算します。たとえば 0.01 M の NaOH(n = 1)は pOH = 2、pH = 12 です。0.01 M の Ca(OH)₂ は 1 単位あたり OH⁻ を 2 個放出する(n = 2)ので、[OH⁻] = 0.02 M、pOH ≈ 1.70、pH ≈ 12.30 となります。 H₂SO₄ のような二価の酸では何を入力しますか?1 単位あたりに放出する H⁺(または OH⁻)の数を溶質に合わせて入力します。硫酸 H₂SO₄ は H⁺ を 2 個放出するので 2 を入力します。0.005 M の溶液は H⁺ として 0.01 M として働き、pH は 2 になります。Ba(OH)₂ や Ca(OH)₂ も OH⁻ を 2 個放出するので 2 を使います。一価の酸(HCl・HNO₃)や一価の塩基(NaOH・KOH)は 1 です。 酢酸のような弱酸にも使えますか?使えません。この計算は完全解離を前提としており、正確なのは強酸・強塩基のみです。弱酸・弱塩基(酢酸・アンモニア・多くの有機酸)は一部しか電離しないため、実際の [H⁺] は n·C よりずっと小さく、酸解離定数 Ka に依存します。弱酸ではまず Ka と濃度から [H⁺] を求め、その常用対数から pH を計算してください。 10⁻⁶ M の HCl で pH がちょうど 6 にならないのはなぜですか?pH = −log₁₀(n·C) の式は、水そのものが供給する H⁺ を無視しています。通常の濃度では無視できますが、10⁻⁶ M 付近以下ではその寄与が無視できなくなり、強酸をどれだけ薄めても pH が 7 を超えることはありません。厳密には [H⁺] = C + Kw/[H⁺] を電荷収支と連立して解きます。非常に希薄な溶液では、実際の pH は単純な式の値よりも 7 に近づきます。 次のおすすめ pH の計算 溶液の pH・pOH・[H⁺]・[OH⁻] を計算する。水素イオン濃度・水酸化物イオン濃度・pH・pOH のいずれかを入力すると、25 °C での残り 3 つを求めます。 詳しく解説モル濃度の計算 M = n ÷ V でモル濃度(mol/L)・物質量・溶液の体積を求める。3 量のうち 2 つを入力し、残り 1 つを算出します。 詳しく解説pH・pOH 換算ツール pH、pOH、[H⁺]、[OH⁻] を相互に換算します。4 つのうち 1 つを入力すると残り 3 つを求められ、標準以外の温度に合わせて Kw を調整できます。 詳しく解説 200+ ツール · 10 言語対応 · 完全無料 溶液の他の計算 Ka から pKa への変換pH の計算pH・pOH 換算ツールppb濃度計算ツールppm 濃度の計算強酸・強塩基の pH 計算 +18 more Show less ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式ヘンリーの法則モル濃度・質量モル濃度 換算ツールモル濃度の計算モル分率の計算ラウールの法則による計算ランベルト・ベールの法則の計算緩衝能(バッファー容量)計算ツール希釈の計算規定度の計算凝固点降下からのモル質量計算質量パーセント濃度の計算質量モル濃度の計算浸透圧の計算段階希釈ツール中和計算ツール電離度(電離百分率)の計算溶解度積(Ksp)の計算 化学・生物の他のカテゴリ 化学量論 アトムエコノミーの計算モル計算気体の化学量論 計算ツール限定反応物の計算質量から質量への化学量論計算質量パーセント組成の計算実験式(組成式)計算ツール収率の計算滴定の計算平均原子量の計算理論収量の計算熱力学 アレニウス式による計算ギブズ自由エネルギーの計算クラウジウス・クラペイロンの式の計算ネルンスト方程式による計算ファントホッフの式の計算ヘスの法則・反応エンタルピー計算起電力からのギブズ自由エネルギーの計算起電力からの平衡定数の計算凝固点降下の計算結合エネルギーから反応エンタルピーを計算反応エンタルピー(熱量測定)の計算反応商 Q 計算ツール比熱・熱量計算ツール(q = mcΔT)標準起電力の計算沸点上昇の計算平衡定数の計算すべてのツール アボガドロの法則グレアムの噴散の法則の計算ゲイ=リュサックの法則の計算シャルルの法則ドルトンの分圧の法則の計算ファラデーの電気分解の法則の計算ファンデルワールスの状態方程式の計算ボイル・シャルルの法則ボイルの法則 計算ツールリュードベリの式の計算一次反応の積分形速度式の計算気体のモル体積計算ツール気体の密度の計算形式電荷の計算誤差率(パーセント誤差)計算ツール(化学)電子配置の計算二次反応の積分形速度式の計算半減期の計算反応速度式(反応次数・速度定数)計算不飽和度の計算平均反応速度の計算理想気体の状態方程式零次反応の積分形速度式の計算 この計算機は役に立ちましたか? 役に立った 改善が必要 改善が必要 どのような点が改善されると良いですか? フィードバックを送信 Powered by OneCalc ↗
最終更新: 2026-07-13 強酸・強塩基と完全解離 強酸や強塩基は水に溶けると完全に電離します。HCl は 1 分子がすべて H⁺ と Cl⁻ になり、NaOH は 1 単位がすべて Na⁺ と OH⁻ になります。未電離のまま残る分子がないため、反応するイオンの濃度は加えた溶質の量だけで決まり、平衡定数は必要ありません。これが、弱酸で必要になる二次方程式ではなく、強酸・強塩基の pH が対数一つで求まる理由です。 計算式 強酸では、水素イオン濃度は 1 分子(式単位)あたりの電離可能なプロトン数 n とモル濃度 C の積になります。 [H+]=n CpH=−log10(n C)[\text{H}^+] = n\,C \qquad \text{pH} = -\log_{10}(n\,C)[H+]=nCpH=−log10(nC) 強塩基でも水酸化物イオンに同じ論理が当てはまり、pH は水のイオン積から求まります。 [OH−]=n CpOH=−log10(n C)pH=14−pOH[\text{OH}^-] = n\,C \qquad \text{pOH} = -\log_{10}(n\,C) \qquad \text{pH} = 14 - \text{pOH}[OH−]=nCpOH=−log10(nC)pH=14−pOH 記号意味単位C酸・塩基の濃度mol/L (M)n1 単位あたりの H⁺・OH⁻ の数無次元pH酸性度の指標無次元pOH塩基性度の指標無次元 pH + pOH = 14 の関係は、水のイオン積が Kw = [H⁺][OH⁻] = 1 × 10⁻¹⁴ となる 25 °C で成り立ちます。 多価の酸・塩基における係数 n 係数 n は、反応イオンを複数放出する溶質を扱うためのものです。硫酸 H₂SO₄ は二価で 1 分子あたり H⁺ を 2 個放出するため、0.005 M の溶液は水素イオンとしては 0.01 M として働きます。水酸化カルシウム Ca(OH)₂ や水酸化バリウム Ba(OH)₂ は 1 単位あたり OH⁻ を 2 個放出します。HCl や HNO₃ のような一価の酸、NaOH や KOH のような一価の塩基では n = 1 です。 溶質種類n0.01 M のときHCl強酸1pH 2.00H₂SO₄強酸2pH 1.70NaOH強塩基1pH 12.00Ca(OH)₂強塩基2pH 12.30 硫酸は第二段階の電離だけは厳密には完全ではないため、二価として扱うのは高濃度では良い近似ですが厳密ではありません。 計算例 0.005 M の硫酸の pH はいくつでしょうか。 [H+]=n C=2×0.005=0.01 M[\text{H}^+] = n\,C = 2 \times 0.005 = 0.01\ \text{M}[H+]=nC=2×0.005=0.01 M pH=−log10(0.01)=2.00\text{pH} = -\log_{10}(0.01) = 2.00pH=−log10(0.01)=2.00 続いて pOH = 14 − 2.00 = 12.00、水酸化物イオン濃度は [OH⁻] = 10⁻¹² M です。pH が 7 を大きく下回るので、この溶液は強い酸性です。 強いか、弱いか 強酸はごく少数で、HCl・HBr・HI・HNO₃・HClO₃・HClO₄・H₂SO₄ に限られます。強塩基は 1 族の水酸化物(LiOH・NaOH・KOH・RbOH・CsOH)と、重い 2 族の水酸化物(Ca(OH)₂・Sr(OH)₂・Ba(OH)₂)です。それ以外の酢酸・クエン酸・アンモニアなどはすべて弱酸・弱塩基で、一部しか電離しません。弱酸では実際の [H⁺] は n·C よりずっと小さく、酸解離定数 Ka から求める必要があります。弱酸にこの計算機を使うと酸性度を大きく過大評価してしまいます。 希薄域の限界 単純な式は、溶質がほぼすべての H⁺・OH⁻ を供給し、水自身の寄与を無視できることを前提としています。通常の実験濃度では問題ありません。しかし 10⁻⁶ M 付近以下になると水の自己解離が無視できなくなり、強酸をどれだけ薄めても pH が 7 を超えることはありません。厳密には [H⁺] = C + Kw/[H⁺] を電荷収支と連立して解きます。非常に希薄な溶液では、実際の pH は −log₁₀(n·C) の値よりも中性に近づきます。 よくある質問 (FAQ)強酸の pH はどう計算しますか?強酸は水中で完全に解離するため、水素イオン濃度は放出する H⁺ の数と濃度の積になります([H⁺] = n·C)。pH はその常用対数の符号を反転した値で、pH = −log₁₀(n·C) です。たとえば 0.01 M の HCl(n = 1)なら pH = −log₁₀(0.01) = 2 です。代表的な強酸は HCl・HBr・HI・HNO₃・HClO₃・HClO₄・H₂SO₄ の 7 種です。 強塩基の pH はどう求めますか?強塩基ではまず水酸化物イオン濃度から pOH = −log₁₀(n·C) を求め、25 °C で pH = 14 − pOH に換算します。たとえば 0.01 M の NaOH(n = 1)は pOH = 2、pH = 12 です。0.01 M の Ca(OH)₂ は 1 単位あたり OH⁻ を 2 個放出する(n = 2)ので、[OH⁻] = 0.02 M、pOH ≈ 1.70、pH ≈ 12.30 となります。 H₂SO₄ のような二価の酸では何を入力しますか?1 単位あたりに放出する H⁺(または OH⁻)の数を溶質に合わせて入力します。硫酸 H₂SO₄ は H⁺ を 2 個放出するので 2 を入力します。0.005 M の溶液は H⁺ として 0.01 M として働き、pH は 2 になります。Ba(OH)₂ や Ca(OH)₂ も OH⁻ を 2 個放出するので 2 を使います。一価の酸(HCl・HNO₃)や一価の塩基(NaOH・KOH)は 1 です。 酢酸のような弱酸にも使えますか?使えません。この計算は完全解離を前提としており、正確なのは強酸・強塩基のみです。弱酸・弱塩基(酢酸・アンモニア・多くの有機酸)は一部しか電離しないため、実際の [H⁺] は n·C よりずっと小さく、酸解離定数 Ka に依存します。弱酸ではまず Ka と濃度から [H⁺] を求め、その常用対数から pH を計算してください。 10⁻⁶ M の HCl で pH がちょうど 6 にならないのはなぜですか?pH = −log₁₀(n·C) の式は、水そのものが供給する H⁺ を無視しています。通常の濃度では無視できますが、10⁻⁶ M 付近以下ではその寄与が無視できなくなり、強酸をどれだけ薄めても pH が 7 を超えることはありません。厳密には [H⁺] = C + Kw/[H⁺] を電荷収支と連立して解きます。非常に希薄な溶液では、実際の pH は単純な式の値よりも 7 に近づきます。