規定度計算機
入力
| 求める量 | 規定度を求める |
|---|---|
| モル濃度 | 0.5 M |
| 規定度 | 1 |
| 当量数 | 2 |
規定度計算機
N = M × z(z は当量数、すなわち 1 モルあたりの当量)を用いて、規定度とモル濃度を相互に変換します。モル濃度から溶液の規定度を求めたり、既知の規定度からモル濃度を求めたりできます。
入力
結果
値を入力すると計算結果が表示されます。
規定度を理解する
規定度は、溶液の濃度を素のモル数ではなく、反応する能力で表したものです。モル濃度に当量数を掛けた値になります。
N=M×z| 記号 | 量 | 単位 |
|---|---|---|
| N | 規定度 | eq/L |
| M | モル濃度 | mol/L |
| z | 当量数 | 1 モルあたりの当量 |
当量数 z は、その物質 1 モルが反応単位をいくつ供給するかを表します。酸では供与されるプロトンの数、塩基では受け取られる水酸化物イオンの数、酸化還元剤では移動する電子の数です。塩酸はプロトンを 1 個供与するので z = 1、硫酸は 2 個供与するので z = 2 です。
計算例
硫酸の溶液が 0.5 mol/L だとします。2 価の酸としてはたらくと、H₂SO₄ 1 モルはプロトンを 2 個供与できるので、当量数は z = 2 です。その規定度は次のようになります。
N=M×z=0.5×2=1.0 eq/L同じ関係は逆向きにも使えます。同じ酸の 1 N 溶液が与えられたとき、当量数で割ればモル濃度が戻ります。
M=zN=21.0=0.5 mol/L規定度が反応に依存する理由
z の値は物質に固有の固定値ではなく、その物質が関わる反応に依存します。完全に中和される硫酸は z = 2 の 2 価の酸として振る舞いますが、最初のプロトンだけを消費する反応では z = 1 の 1 価の酸として振る舞います。過マンガン酸イオンは強酸性溶液では z = 5 ですが、中性溶液では z = 3 です。このあいまいさのため、規定度は必ず対応する反応とともに示すべきであり、多くの現代の文献は反応の文脈が定まっていないときにはモル濃度を好みます。
当量と当量重量
当量とは反応する能力の 1 単位で、供与されるプロトン 1 モル、受け取られる水酸化物 1 モル、または移動する電子 1 モルです。物質の当量重量は、そのモル質量を z で割った値です。
| 物質 | z(代表値) | 関係 |
|---|---|---|
| HCl | 1 | N = M |
| NaOH | 1 | N = M |
| H₂SO₄ | 2 | N = 2M |
| H₃PO₄ | 3 | N = 3M |
H₂SO₄ ではモル質量が約 98 g/mol で z = 2 なので、当量重量は 98 / 2 = 49 g/eq です。当量で扱うと滴定で便利です。等しい規定度の溶液は等体積どうしがちょうど反応するため、化学量論係数を手作業で追う必要がありません。
計算機の使い方
モードを選びます。規定度を求めるにはモル濃度と当量数を入力すると、計算機は N = M × z を返します。モル濃度を求めるには規定度と当量数を入力すると、M = N / z を返します。z は想定している反応(1 モルあたりに交換されるプロトン、水酸化物イオン、または電子の数)から設定し、反応が変われば z も変わりうることに注意してください。
よくある質問 (FAQ)
規定度の式は何ですか?
規定度はモル濃度に当量数を掛けたもので、N = M × z です。ここで M は mol/L で表したモル濃度、z は 1 モルあたりの当量数です。逆に求めるには割り算で M = N / z とします。たとえば硫酸(H₂SO₄)の 0.5 mol/L 溶液は、プロトンを 2 個供与できるため z = 2 であり、規定度は 0.5 × 2 = 1 N となります。結果は 1 リットルあたりの当量(eq/L)の単位をもち、しばしば単に N と書かれます。
規定度はモル濃度とどう違いますか?
モル濃度は 1 リットルあたりの溶質のモル数を数えるのに対し、規定度は 1 リットルあたりの反応当量を数えます。両者が等しくなるのは、1 モルがちょうど 1 当量を供給する場合(z = 1)だけで、HCl や NaOH がこれにあたります。1 モルあたり複数の反応単位を供給する化学種(H₂SO₄ の 2 個のプロトン、H₃PO₄ の 3 個、酸化還元半反応での複数の電子など)では、規定度はモル濃度の整数倍になります。同じ規定度の溶液は等体積どうしがちょうど反応するため、分子がいくつのプロトンや電子を運ぶかによらず、規定度は滴定で便利です。
当量と当量数とは何ですか?
当量とは反応する能力の 1 単位、つまり供与される H⁺ 1 モル、受け取られる OH⁻ 1 モル、または移動する電子 1 モルのことです。当量数 z は、その物質 1 モルがそうした単位をいくつ供給するかを表します。硫酸はプロトンを 2 個与えるので、1 モルが 2 当量に等しく z = 2 です。当量重量はモル質量を z で割った値で、モル質量 98 g/mol、z = 2 の物質の当量重量は 49 g/eq です。対象の反応に合わせて z を正しく選ぶことが、規定度計算で最も重要な手順です。
モル濃度ではなく規定度を使うべきなのはどんなときですか?
規定度が最も役立つのは酸塩基滴定や酸化還元滴定で、ここで問題になるのは分子の数ではなく反応する能力です。等しい規定度の溶液は等体積どうしがちょうど中和または酸化還元するため、モル濃度で化学量論係数を追うよりも計算が単純になります。多くの現代の教科書や SI の指針が規定度を勧めないのは、まさに z が反応に依存するためです。同じ硫酸の瓶でも、プロトン供与体としては 1 N でも、別の反応では異なる規定度になります。規定度を報告するときは必ず反応を明記し、反応の文脈が定まっていないときはモル濃度を用いるのが望ましいです。