老齢基礎年金の計算(繰上げ・繰下げ対応)
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| 対象年度 | 令和7年度(2025年度・満額 831,700円) |
|---|---|
| 受給開始年齢 | 65 |
| 保険料納付済月数 | 480 |
| 1/4免除月数(3/4納付) | 0 |
| 半額免除月数(1/2納付) | 0 |
| 3/4免除月数(1/4納付) | 0 |
| 全額免除月数 | 0 |
老齢基礎年金の計算(繰上げ・繰下げ対応)
納付月数・免除月数・受給開始年齢(60〜75歳)から老齢基礎年金の年額を試算。2022年4月施行の繰上げ0.4%/月・繰下げ0.7%/月ルールに準拠。
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結果
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詳細
本則の年金額(65歳開始相当)
制度の前提
老齢基礎年金とは
老齢基礎年金は、国民年金の保険料を納めた期間(および免除を受けた期間)に応じて、原則 65 歳から生涯受け取れる公的年金です。受給額は満額を上限とし、納付実績と受給開始年齢によって決まります。算定式は次のとおりです。
老齢基礎年金 = 満額 × (納付換算月数 / 480) × (1 + 増減率)
満額は令和7年度(2025年度)で年 831,700 円(新規裁定・67歳以下)です。納付換算月数は実際の納付月数に免除区分別の反映率を掛けて合算した値で、480 か月(= 40 年)が上限となります。増減率は、受給開始年齢が本則の 65 歳からどれだけずれているかで決まります。
年額・月額の試算は、(1) 年度から満額を求め、(2) 納付月数と免除月数(1/4・1/2・3/4・全額)から納付換算月数を計算し(2009 年 4 月以降の国庫負担 1/2 を前提)、(3) 受給開始年齢(60〜75 歳)から増減率を計算して本則年金額に掛ける、という手順で行われます。
満額(年度ベース)
老齢基礎年金の満額は毎年 4 月に物価・賃金スライドで改定されます。
| 年度 | 満額(新規裁定) | 満額(既裁定) |
|---|---|---|
| 令和6年度 (2024) | 816,000 円/年 | 813,700 円/年 |
| 令和7年度 (2025) | 831,700 円/年 | 829,300 円/年 |
- 新規裁定: 67 歳以下で年金受給を開始する人に適用。本ツールは新規裁定額のみを扱います。
- 既裁定: 68 歳以上で受給中の人に適用。本ツールでは扱いません。
満額は年に 1 度 4 月に改定されるため、長期試算ではこの数字も将来変動するという前提になります。
納付換算月数(免除の反映率)
実際に保険料を全額納付した月数に加え、免除期間も「国庫負担分」として一定割合が年金額に反映されます。2009 年 4 月の国庫負担割合引上げ(1/3 → 1/2)以降 の反映率は以下のとおり:
| 免除区分 | 自己負担割合 | 年金反映率 |
|---|---|---|
| 全額納付 | 100% | 8/8 (100%) |
| 1/4 免除 | 75% | 7/8 |
| 半額免除 | 50% | 6/8 = 3/4 |
| 3/4 免除 | 25% | 5/8 |
| 全額免除 | 0% | 4/8 = 1/2 |
納付換算月数 = 納付月数
+ 1/4 免除月数 × 7/8
+ 半額免除月数 × 3/4
+ 3/4 免除月数 × 5/8
+ 全額免除月数 × 1/2
これを 480(= 40 年 × 12 か月)と比べて少ない方を本則年金額の比例係数に使います。
480 か月の上限
国民年金の任意加入(最長 65 歳まで)を含めても、年金額への反映は 480 か月で頭打ち です。これを超えて納付し続けても年金額は増えません(付加年金は別枠で上乗せ可能)。
2009 年 3 月以前の免除期間がある場合
旧国庫負担 1/3 時代の免除期間は反映率が異なります(全額免除 = 1/3、3/4 免除 = 1/2、半額免除 = 2/3、1/4 免除 = 5/6)。本ツールはこれを扱わないため、平成 21 年 3 月以前に免除を受けた期間がある場合は、ねんきんネットの試算をあわせて確認してください。
増減率(繰上げ・繰下げ)
受給開始年齢を 65 歳からずらすと年金額が一生変わります。2022 年 4 月施行の改正後ルール:
繰上げ(60〜64 歳): 増減率 = -0.4% × (65 - 開始年齢) × 12 か月
繰下げ(66〜75 歳): 増減率 = +0.7% × (開始年齢 - 65) × 12 か月
| 受給開始 | 増減率 | 倍率 |
|---|---|---|
| 60 歳 | -24.0% | 0.76 |
| 62 歳 | -14.4% | 0.856 |
| 64 歳 | -4.8% | 0.952 |
| 65 歳 | 0.0% | 1.00 |
| 67 歳 | +16.8% | 1.168 |
| 70 歳 | +42.0% | 1.42 |
| 75 歳 | +84.0% | 1.84 |
実際の繰上げ・繰下げ請求は 1 か月単位で可能ですが、本ツールでは入力簡略化のため年単位(60・61・62…)で指定します。
2022 年改正前後の差
| 項目 | 〜2022/3 | 2022/4〜(本ツール) |
|---|---|---|
| 繰上げ減額率 | 0.5%/月 | 0.4%/月 |
| 繰上げ最大減額 | -30%(60 歳) | -24%(60 歳) |
| 繰下げ上限 | 70 歳まで | 75 歳まで |
| 繰下げ最大増額 | +42%(70 歳) | +84%(75 歳) |
1941 年 4 月 1 日以前生まれの方は旧 0.5%/月ルールが適用されますが、本ツールはこれを扱いません。
試算例
例 1: 40 年全期間納付・65 歳開始(標準ケース)
| 入力 | 値 |
|---|---|
| 年度 | 令和7年度 |
| 納付月数 | 480 |
| 免除月数 | 全 0 |
| 受給開始 | 65 歳 |
→ 納付換算月数 480、本則年金額 = 満額 = 831,700 円/年、増減率 0%、年金 831,700 円/年(月約 69,300 円)。
例 2: 30 年納付・10 年全額免除・65 歳開始
| 入力 | 値 |
|---|---|
| 年度 | 令和7年度 |
| 納付月数 | 360 |
| 全額免除月数 | 120 |
| 受給開始 | 65 歳 |
→ 納付換算月数 = 360 + 120 × 0.5 = 420、本則年金額 = 831,700 × 420 / 480 = 727,738 円/年。
全額免除でも保険料を未納にせず申請しておけば、年金額の半分が国庫負担として確保されます。
例 3: 40 年納付・60 歳繰上げ
| 入力 | 値 |
|---|---|
| 年度 | 令和7年度 |
| 納付月数 | 480 |
| 受給開始 | 60 歳 |
→ 増減率 -24%、年金 = 831,700 × 0.76 = 632,092 円/年。本則との差額は -199,608 円/年。
5 年早く受け取り始める代わりに、生涯の年額が約 20 万円下がります。累計受給額で本則 65 歳開始と並ぶのは約 81 歳前後(条件によって前後)です。
例 4: 40 年納付・75 歳繰下げ
| 入力 | 値 |
|---|---|
| 年度 | 令和7年度 |
| 納付月数 | 480 |
| 受給開始 | 75 歳 |
→ 増減率 +84%、年金 = 831,700 × 1.84 = 1,530,328 円/年。本則との差額は +698,628 円/年。
10 年遅らせる代わりに、生涯の年額が約 70 万円増えます。累計受給額で本則と並ぶのは約 86 歳前後。長寿で他に収入がある方には有力な選択肢ですが、その間の生活費は別途必要です。
繰上げ・繰下げの判断材料
繰上げ受給の主な制約
- 減額が生涯続き、請求後の取り消し・変更はできない。
- 繰上げ請求後は障害基礎年金(事後重症など)の請求ができない。
- 寡婦年金を受給できない。
- 国民年金の任意加入ができなくなる。
- 配偶者の遺族厚生年金との併給で、減額分が補填されない場合がある。
健康上の理由、就労継続が困難、他の収入で生活できないといった事情がない限り、繰上げは慎重に判断するのが一般的です。
繰下げ受給の主な特徴と注意点
- 特徴: 増額が生涯続き、長寿に備える効果がある。
- 注意点:
- 受給開始までは無年金期間となり、生活費は貯蓄・就労収入でまかなう必要がある。
- 繰下げ待機中は加給年金・振替加算が支給停止となり、繰下げ増額の対象にもならない。
- 途中で遡及一括受給に切り替えられるが、その場合は増額率が請求時点までで止まる。
- 未支給年金は 5 年で時効になるため、待機を続けて 80 歳手前で受給を決めても、5 年を超えた過去分は受け取れない。
本ツールが扱わないこと
- 老齢厚生年金(会社員・公務員の上乗せ部分)。老齢厚生年金には報酬比例部分・加給年金・経過的加算があり、別途計算が必要です。
- 振替加算(旧法・新法の経過措置で配偶者に加算される金額)。
- 付加年金(第 1 号被保険者の任意上乗せ、月 400 円納付で年 200 円 × 納付月数の上乗せ)。
- 寡婦年金・死亡一時金(死亡時の遺族給付)。
- 合算対象期間(カラ期間、受給資格期間 10 年への算入のみで年金額には反映しない期間)。
- 在職老齢年金(70 歳までの厚生年金加入中に年金が停止される調整)。これは老齢「厚生」年金の話で、基礎年金には適用されません。
- 2009 年 3 月以前の免除期間(旧国庫負担 1/3 時代の反映率)。
これらが関係する方は ねんきんネット や年金事務所での個別試算をご利用ください。
出典
- 日本年金機構: 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
- 日本年金機構: 年金の繰上げ・繰下げ受給
- 厚生労働省: 公的年金各制度の財政
- 国民年金法第 27 条(年金額)、第 27 条の 2(改定)、第 28 条(繰下げ)、第 31 条(繰上げの政令委任)
免責事項
本ツールは老齢「基礎」年金のみを試算します。会社員・公務員の方が受け取る老齢「厚生」年金は別途加算され、振替加算・付加年金・寡婦年金などの上乗せや、加給年金・経過的加算なども反映していません。在職老齢年金(厚生年金の在職停止)の対象にもなりません。実際の見込み額は「ねんきんネット」や年金事務所での試算をご利用ください。