割引計算(重ねがけ対応)
入力
| 元値(定価) | 100 ドル |
|---|---|
| 消費税率 | 0 % |
割引計算(重ねがけ対応)
「30%OFF+さらに20%OFF」は50%OFFではなく44%OFF。重ねがけ後の最終価格と、同じ合計率を1回で適用した場合の価格を並べて比較します。
入力
価格・消費税
割引
- 1%1件分の%OFF。上の行までの値引き後価格に対して、さらに掛け算で適用されます。重ねがけしたい施策(店頭セール、会員割引、クーポンなど)を1行ずつ追加してください。
- 2%1件分の%OFF。上の行までの値引き後価格に対して、さらに掛け算で適用されます。重ねがけしたい施策(店頭セール、会員割引、クーポンなど)を1行ずつ追加してください。
結果
値を入力すると計算結果が表示されます。
詳細
重ねがけ vs 単発割引の比較
割引の重ねがけとは
割引の重ねがけとは、1 つの商品に複数の%OFF を順に適用する値引き方式です。 2 つ目以降の割引は元値ではなく「直前までの値引き後価格」に掛かるため、 重ねがけは足し算ではなく掛け算で効きます。「30%OFF からさらに 20%OFF」は 50%OFF ではなく 44%OFF に相当します。本ツールは、重ねがけ後の価格と、 同じ合計率を 1 回の割引として適用した場合の価格を並べて表示します。
重ねがけが掛け算になる理由
1 回の%OFF は、価格に「残る割合」を掛ける操作です。30%OFF なら支払額は 元値の 70%、すなわち になります。2 つ目の 20%OFF は、 元値ではなく 1 回目の値引き後価格に掛かるため、 となります。割引率を足した「50%分」が一度に引かれるわけではない、という点が 重ねがけの核心です。
数式
元値を 、割引率を とすると、1 回だけ%OFF を適用したあとの支払い額は です。割引率 と を重ねた最終価格は次のようになります。
P⋅(1−d1)⋅(1−d2)一般に、 件を重ねた場合は
最終価格=P⋅i=1∏n(1−di)同じ最終価格をもたらす単発の%OFF、すなわち実効割引率は
deff=1−i=1∏n(1−di)これは(2 件以上の非ゼロな割引がある限り)必ず より小さく なります。$(1-a)(1-b) = 1 - a - b + ab > 1 - a - b$ という単純な代数で 確かめられます。
具体例で確認する
1,000 円の商品に「30%OFF + さらに 20%OFF」が掛かる場合を計算します。
| 段階 | 計算 | 価格 |
|---|---|---|
| 元値 | 1,000 円 | |
| 30%OFF 後 | 1,000 × 0.70 | 700 円 |
| さらに 20%OFF 後 | 700 × 0.80 | 560 円 |
| 同じ合計率(50%)を 1 回で | 1,000 × 0.50 | 500 円 |
| 差額 | 60 円 |
節約できたのは 440 円であり、500 円ではありません。実効割引率は 44% で あって 50% ではありません。単純に割引率を足し合わせた 50%OFF と比べると、 実際の節約額は 60 円少なくなります。
よくある割引パターン
| 表示 | 実際の割引率 |
|---|---|
| 30%OFF + 20%OFF | 44%OFF |
| 30%OFF + 30%OFF | 51%OFF |
| 半額(50%)+ さらに半額 | 75%OFF |
| 50%OFF + 20%OFF | 60%OFF |
| 10%OFF × 5 回 | 41%OFF |
単純合計が大きくなるほど、重ねがけと単発割引の差は広がります。20%OFF を 3 回重ねても 60%OFF にはならず 48.8%OFF、10%OFF を 5 回重ねても 50%OFF ではなく 41%OFF です。同じ%を 回重ねた場合の実効割引率は で、必ず を下回ります。
%OFF だけの組み合わせなら順番は無関係
掛け算は可換なので、 $(1 - 0.30)(1 - 0.20) = (1 - 0.20)(1 - 0.30) = 0.56$。店頭割引を先に 通しても、クーポンを先に通しても、%OFF だけなら最終価格は同じです。
金額OFF が混ざると順番が結果を変えます。1,000 円の商品で考えると、 「100 円 OFF → さらに 20%OFF」は 900 × 0.80 = 720 円。 「20%OFF → さらに 100 円 OFF」は 800 − 100 = 700 円。 金額OFF クーポンは、より高い(%OFF をかける前の)価格に当てたほうが 得です。本ツールは%OFF のみの場合を扱うため、金額OFF が絡む場合は 個別に計算するか、レジで適用順を確認してください。
暗算でのざっくり見積もり
2 件の重ねがけ と では、単純合計 と実効割引率の 差はおよそ で近似できます。
deff=(d1+d2)−d1⋅d22 件の場合、この式は近似ではなく厳密に成立します。3 件以上では高次の積が 加わるため近似として扱いますが、実用上は十分な精度があります。
- 30%+20% → を引いて約 44%(正解 44%)
- 40%+30% → 0.12 を引いて約 58%(正解 58%)
- 25%+25% → 0.0625 を引いて約 43.75%(正解 43.75%)
3 件以上を重ねる場合は、追加されるごとに「それまでの残り価格」に対して 掛かることを意識すると見当が付きます。10%OFF を 5 回重ねると で、50% には届きません。
消費税の扱い
消費税は「割引後の支払額」に対して計算されるのが一般的で、本ツールも 消費税率を入れると同じ方式で税込価格を出します。海外の一部 VAT 制度の ように「定価に対して課税」する場合は、元値に対して別途税額を計算した うえで割引額を差し引くのが正しい流れになります。
重ねがけ表示が用いられる背景
数学的には、重ねがけは乗算による自然な合成です。小売の現場で「30%+20%」 のような表示が用いられるのには、いくつかの理由があります。
- 見出しの数字が大きく見える。「30%+20%」は 50% に近い印象を与えますが、 実効割引率は 44% です。
- 値引きの判断機会が複数回生じる。店頭での割引とレジでの追加割引は、それぞれ 「元値からの値引き」として比較され得ます。
- 値引き幅を調整しやすい。2 段重ねであれば、片方だけを取り下げたり差し替えたり できます。
本ツールは、この合成結果を単発割引と並べて確認できるようにしています。
関連する計算
割引と同じ「掛け算による合成」を扱う計算機:
- 複利計算 ― 重ねがけ割引が の繰り返し乗算なら、複利は の繰り返し乗算です。符号が逆なだけで構造はよく似ています。
- 単利計算 ― 教科書的な「足し算ベース」の 対比例です。複利・割引の乗算合成と並べて見ると、両者の違いが分かりやすくなります。
よくある質問 (FAQ)
「30%OFF+さらに20%OFF」がなぜ 50%OFF ではないのですか?
2 回目の割引が「元値」ではなく「1 回目で値引きされた後の価格」に掛かるためです。1,000 円から 30% OFF で 700 円、そこからさらに 20% OFF で 140 円引かれて 560 円。1 回で 50% OFF だったら 500 円なので、差額の 60 円のぶん重ねがけのほうが高くなります。
重ねがけの順番で結果は変わりますか?
% どうしの組み合わせなら順番は関係ありません。掛け算は可換だからです((1−0.30)(1−0.20) = (1−0.20)(1−0.30) = 0.56)。ただし「○○円 OFF クーポン」など金額 OFF が混ざる場合は順番で結果が変わります(例: 100 円 OFF → 20% OFF と、20% OFF → 100 円 OFF は別の答えになります)。本ツールは % のみの重ねがけを扱います。
実効割引率を暗算でざっくり出すコツはありますか?
2 件の重ねがけなら、合計から「2 つの割引率の積」を引くと近い値になります。30%+20% なら 0.30×0.20 = 0.06 を引いて約 44%、40%+30% なら 0.12 を引いて約 58%。レジ前の暗算ならこれで十分実用になります。
消費税はどう扱われますか?
消費税は割引後価格に対して計算されます。本ツールも割引後価格 ×(1 + 税率)で税込価格を算出します。定価に対して課税してから値引きする制度(一部の海外 VAT など)の場合は、元値に対して別途税額を計算してから割引額を差し引いてください。
免責事項
すべての割引が「掛け算で効く%OFF」であることを前提にしています。実際の施策では金額上限や対象外商品、金額OFFクーポンとの併用順が決まっていることがあるため、最終的な値段は店舗のルールをご確認ください。消費税は割引後価格に対して計算しています。税抜価格に対して課税するルール(一部の海外 VAT など)では結果が少しずれます。